父の背中を追いかける 女性大工職人


 


 

大工一家の4代目

大阪府泉佐野市の「和(いずみ)工房」で勤める梅元藍さん(25)。高校卒業後しばらくしてから父・創成さん(48)の現場を手伝ったことをきっかけに、この世界に足を踏み入れた。大工歴は6年で「まだまだ分からないことばかりです」と毎日が修行だ。

大工一家に生まれ育った。曽祖父の代から続き、藍さんが4代目になる。「全然(大工に)なるとは思っていなかった」というが、始めてみると意外にも楽しかった。できないことでも、いつも父の後ろについて回っていろいろ教えてもらっている。「こんな風にいろんなことをする大工さんもあまりいない。家具なんかは日曜大工の延長だからね」と創成さんが言う通り、家や施設などの建物の施工はもちろん、家具や子供用のおもちゃ作りなど、仕事は多岐にわたる。〝何でもできる大工〟として、親子二代でさまざまな仕事に取り組んでいる。

(写真)子ども用テーブルを製作する二人

 

はじめの頃は、とにかくついて行くのに必死だった。材料一つにしても、男性のように軽々は持てない。ベテランの創成さんが簡単そうに取り組む作業にも挑戦してみるが、藍さんが扱うには道具が重すぎて、なかなかうまくいかなかった。「家に帰ったらクタクタで晩ご飯も食べずに寝ていた」。それでも決して弱音を吐かずに続けられたのは、大きなやりがいを感じるからだ。「少しずつ自分に合う道具も見つけられてきた。出来上がっていくものに、自分で手を入れられるのはやっぱり楽しい」と笑顔で話す。

 

(写真)木材をカットしていく梅元藍さん

 

昨夏に始めたサーフィン。25年ぶりに再開した創成さんとともに海に出ると「夏の間は仕事を休んでも波乗りに行きたいくらいだった」とすぐに夢中になった。シーズンの間は仕事終わりに和歌山県の磯ノ浦まで車を飛ばした。「やっと乗れるくらいになってきたかな」。早くも夏が待ち遠しいようすだ。

 

「父はやっぱりすごいな」

 

目指すのは、一人前の職人。10年続ければ職人と認められるとも言われるが、藍さんは「10年やっても仕事ができなかったら職人とは言えない」と一切の妥協は認めない。理由はただ一つ――。

「他の大工さんを見ていても、父はやっぱりすごいなと思う」

どんな仕事にも決して手を抜くことなく、きっちりと作り上げる職人の背中を一番近くで見てきた。その姿に一日でも早く近づけるように、今は勉強あるのみだ。

 

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